人気ブログランキング | 話題のタグを見る

床ずれのある人が外出するには

  

 高齢社会を迎えて、家族や友人に、自分の力で外出がままならない方、増えていくと思われます。
 そのかたの外出をサポートしたいと思う場合、こんな考え方が大事になってくると思います。

 まず、ご本人が外出したいと希望され、ご家族も希望しているという点がスタートです。 (両方とも×の場合は、その時点でやめます)
 
身体障害や歩行の困難があるというだけでなく、『床ずれ』ができていると言う場合は、
ご自分で体を動かすことが相当不自由であると考えられます。

『床ずれ』は医療や介護の現場では『じょくそう(褥瘡)』といいます。
そして、床ずれができるのは。。。

 ① 自力で寝返りができないほど体力が落ちている。
 ② なんらかの原因で栄養が足りず、筋肉や体脂肪が少なくて、皮膚が痛みやすくなっている
 ③ 自力で動けないうえに、肥満などで体が重く、重みで押された部分にじょくそうが発生する

 。。。などが考えられると思います。

 ① は、高齢で、寝たきりなどのかたに多い例。
 ②と③は、年齢に関係なく、病気で長期間動けない人になどおきる現象。 

 ①で高齢のかたを他人が外に連れて行くのは、たとえ腕力があっても介護技術の無いばあいは、次のようなキケンが考えられます。

 ベッドから車椅子へ移すとき、落としてしまう。あるいはお姫様だっこして玄関をとおり車に乗せる、その過程で落としたりすれば、骨折したり、落ちたショックで病状が悪化する可能性がある。 支えれば歩ける、と言う場合も、途中で転倒・骨折の危険がある 
 ②の場合も、やせて床ずれができるほど体力が落ちている人は、移動でさらに体力が落ちるので病状が悪化する可能性がある。
 ③は、重みをささえられなくて一緒に倒れる可能性がある。 → 本人も自分もケガをするかもしれない。

 単にお体が不自由、身体障害がある、というだけの場合は外出はそれほど難しくないと思いますが、床ずれまでできている場合は、移動・外出には相当な配慮が必要と思います。

 「うしろ向き」な答えになっているかもしれませんが、介助には真心だけでなく大きな責任がともなうので、なかなか大変。。。という気がいたします。

 知人や友人が外出のお手伝いを出来ない場合、ご家族が頼んで利用できるものがあります。 (もちろん、家族は介助しなくても同行することが必要) 
 「介護タクシー」とよばれるものです。 全国にあると思います。
 介護タクシーは、介護する資格(介護ヘルパー2級以上)をもった人が運転や介助をおこなうので、自宅のベッドまで迎えに来て、車椅子への移乗や、寝たきりで車椅子にも乗れない人はストレッチャーに乗せて運ぶこともしてくれ、車で連れて行ってくれます。
 ただし、介護保険はふつう使えないので、通常のタクシー代プラス車椅子やストレッチャーの使用料金、介助料金が自己負担です。
 身体障害をもっている方の場合、タクシー料金の助成があるようです。 障害者やそのご家族がそれについてはご存知だと思います。
  

 さまざまな体調の場合や事情を想像しながら、私のわかる範囲で書かせていただきました。
  (ホントは長かったのですが、省略いたしました。)

良い方法がみつかるといいですね。


    *      *      *
by hamakorian | 2012-12-10 20:03

海辺の町から、日々のキオクをつたえます


by ヨモギ